「『財団法人・河川環境管理財団』発行だそうだ」
「こんなものがあるとは思わなかったね」
「治水に関するPR冊子は見たことあると思うけど、これだけのボリュームがあって、しかも、みなもと太郎ってゴージャスすぎる」
「それだけ?」
「いやいや。美濃平野の農地の作りが、武蔵野台地とは全く違うのも見どころだな。乏水の武蔵野台地は水を引くことが問題になるが、あっちは水が先にあって農地を作らねばならない」
「へー」
「というわけで、水路マニアのみなさん向けのコミックですよ、これは」
みなもと太郎? §
「そもそも、みなもと太郎って誰? という人も多いのでは無いか?」
「うむ。みなもと太郎とは、ホモホモ7の作者である」
「なんじゃそりゃ」
「別にホモ漫画ではないので安心してくれ」
「もうちょっと分かりやすく説明してくれ」
「いいだろう。『風雲児たち』という江戸時代から続く歴史物の大河ギャグ漫画で手塚治虫文化賞などを受賞している実はとても評価が高い偉い先生なのだ」
みなもと太郎?? §
「もうちょっと分かりにくく説明してくれ」
「いやー。実はさ。WikiPediaに面白いことが書いてあったよ」
祖父に漆原松吉という人物がおり、明石元二郎の部下として様々な諜報活動に従事し、若かりし頃の甘粕正彦を部下に持ち、親交を持つなどしていたらしいが、詳しい資料等はなく、みなもと太郎の母も高齢のため、取材出来ず、真偽は不明となっている。これらの事は『松吉伝』というタイトルで、同人誌だが読む事が出来る。
「明石元二郎って誰?」
「元台湾総督で星新一の『人民は弱し 官吏は強し』の登場人物。星新一の父親にアヘンを売ってくれた善玉キャラ」
「それじゃぜんぜん意味が分からない」
「えー。じゃあ、日露戦争で諜報活動をした人。日露戦争の戦勝にかなり貢献した人」
「へー」
「変なところに人の縁があるわけだね」
甘粕正彦? §
「甘粕正彦って誰?」
「おいらも良く知らん。検索してくれ。WikiPediaに書いてあるぞ」